京都大学の教授でいらっしゃる酒井敏さんは、「野蛮な大学論」(光文社新書 2021年)の中でこんなことを述べられています。
京都大学理学部の学生時代、先生から「アホなことせい」と教えられて、普通はムダだからやらないような研究や教育を行ったそうです。
「アホなことせい」とは、どういうことでしょうか?
僕なんか、妻に常日頃、「アホなこと」を言っていますが、そういうことではないですね。
僕が思うには、常識にとらわれず、失敗を恐れず、探究しなさいと言うことでしょうか?
京都大学教授でノーベル賞を受賞された本庶佑さんが「教科書に書いていることから、疑いなさい」とおっしゃっておられたのを、テレビで耳にしました。
野地秩嘉(のじ つねよし)さんは、「成功者が実践する小さなコンセプト」(光文社新書 2017年)の中で、スティーブ・ジョブズさんがスピーチで語られた「ステイ フーリッシュ」について次のように解説されています。
「Stay foolishとは『愚直であれ』という意味でもなければ『愚かであれ』でもない。『バカげたことでもやらないと、世の中は変わらないんだぜ』というメッセージだ」と。
「アホなことせい」には、世の中を変革しようという壮大な意味が込められているのではないでしょうか。
余談ですが、僕が「アホなこと」を考えていて、現在、解けていない問題が二つあります。
問1 なぜ、日本語の縦書きは「右→左」のままなのか?
横書きは「右→左」から「左→右」に変わりました。縦書きはなぜ変えなかったのでしょうか。「右→左」に縦書きをすると、手にインクや墨が付いてしまうからです。
問2 本当に「コロンブスの卵」は立つのか?
コロンブスが卵の底をつぶして卵を立てたという逸話です。なま卵か、ゆで卵か、どちらでしょうか? 殻をつぶしてしまうので手先が相当器用でないと卵が立たないのでは? 卵の中身は漏れなかったのでしょうか?
以前聞いた地下鉄漫才みたいですけど。