エレベーターで他人と同乗した時、僕は基本的に「どうぞ」と譲ることにしています。
「ありがとうございます」と言ってエレベーターを出る方。会釈をして出る方。何もあいさつをせず出る方。人、様々です。
中には、「いいえ、お先にどうぞ」と、逆に僕に譲ってくださる方もいます。このような場合、僕は「ありがとうございます」と言って、先にエレベーターを出ることにしています。
守屋洋著「世界最高の処世術 菜根譚」(SBクリエイティブ 2015年)に、「一歩譲る心を持つ」という処世術があります。
狭い小道を行くときは、一歩さがって人に道を譲ってやる。おいしいものを食べるときは、三分をさいて人にも食べさせてやる。こんな気持で接することが、すなわち、もっとも安全な世渡りの極意に他ならない。
狭い道で、「我先に」という厚かましい人同士が鉢合わせになると、道をうまく通れないでしょう。逆に、「譲る」人同士が遭遇しても、譲り合いの押し問答となる恐れがあります。
そこで、僕は基本的に譲る、それでも先方が譲ってきたらそのご厚意に甘えることにしています。
ただし、仕事や交渉事においては、譲ることができる部分とできない部分がありますので、ご理解くださるようお願いします。