仕事力

心に響く自己啓発

「広告コピー」とは?

コピーライターの谷山雅計(たにやま まさかず)さんの著書「広告コピーってこう書くんだ!読本」(宣伝会議 2007年)を拝読した。広告におけるコピーとは、商品やサービス、企業の魅力などを伝える心に響くメッセージのことだと、僕は思う。

著者は、「常識と芸術とコピーの違い」を、豆腐の説明を例にして述べられた。

① 「この豆腐は白いんですよ」

② 「この豆腐の白さね、現代の不安を象徴しているんですよ」

③ 「豆腐はね、すごく栄養があって、“畑のステーキ”みたいなものなんだよ」

①のように言われると、「そりゃそうだ」=常識となる。

②のように言われると、「そんなのわかんない」=芸術となる。

③のように言って、「そういえばそうだね」と受け手が答えてくれたら、これが「コピー」だと、著者は述べている。

コピーの基本は「人を納得させる」ことにある。要約すると、著書ではこう述べている。

誰でも知っていることや誰も知らないことは、コピーにはならない。そうではなくて、「知っているのに、意識の下に眠っているようなもの」をよみがえらせる、そこに、コピーの納得性が存在する。

また、「そういえばそうだね」という感覚は固定されたものではなく、時代とともに移り変わる。

世の中の概念は、最初は「そんなのわかんない」のところに現れる。それがあるとき、「そういえばそうだね」に移る。やがて「そりゃそうだ」という常識になっていく。納得性のあるコピーと言えるメッセージは、変遷していくのだ。

なお、③のメッセージの例は、実はコピーとしては文が長過ぎる。コピーライターがつくるメッセージは、たいてい文が短くて心に響くものだ。たとえば、「豆腐は畑のステーキだ」のように。

コピーライターではなく、僕のような素人であっても、どうしたら聞き手や読み手に伝わるのかを工夫する上で、たいへん勉強になる著書であった。