コミュニケーション力
デール・カーネギーの著作、「人を動かす」と「道は開ける」を、僕はたまに読み返すことがあります。今般、「人を動かす」を読み返してみて、カーネギーがこんな失敗談を書いているのかと、気づきました。以前は関心がなかったのか、忘れてしまったかのどち…
ブリジストンでCEOを務められた荒川詔四(あらかわ しょうし)さんの著書「臆病な経営者こそ『最強』である。」(ダイヤモンド社 2024年)を拝読しました。この著書は、若手社員時代から幾度も苦難を経験された著者の実践に基づく経営書です。 「臆病」と…
前回の記事に引き続き、クレーム対応の話です。まず、僕が若い頃のエピソードを二つ紹介します。 だいぶ前のことですので、CDではなくカセットテープの時代です。 家電量販店でカセットレコーダーを購入しました。しばらく使っていると、カセットテープを…
2023年12月19日、東京都では「カスタマー・ハラスメントの防止に関する指針(ガイドライン)」が制定されました。また、民間企業においてもカスハラ対策を進める所が増えています。カスハラ対策とクレーム対応は表裏一体です。 クレーム対応専門家の…
多少の違いはありますが、接客の7大用語といわれるものがあります。 「いらっしゃいませ」 「少々お待ちくださいませ」 「かしこまりました」 「お待たせいたしました」 「申し訳ございません」 「恐れ入ります」 「ありがとうございました」 お客さん相手…
P.F.ドラッカーさんは、著書「マネジメント エッセンシャル版」(ダイヤモンド社 2001年)の中で、全会一致の会議で決定してはいけないと述べています。 マネジメントの行う意思決定は、全会一致によってなされるようなものではない。対立する見解が衝突…
人材育成コンサルタントの渡瀬謙さんの著書「本音を引き出す『3つの質問』」(日経ビジネス人文庫 2016年)を拝読しました。 先方の本音がわかると、営業をはじめとした社外との会話、さらには上司と部下との関係などの社内の会話が円滑に進めやすいと述べ…
コピーライターの川上徹也さんの著書「面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は?」(アスコム 2022年)を拝読しました。この著書には多数の参考文献が記されており、そのすべてが海外の文献(一部翻訳書があります)です。本当は難解な内容を初心者…
南インド料理店の総料理長、稲田俊輔さんの著書「お客さん物語」(新潮新書 2023年)を拝読しました。 著者は、料理人であると同時に、他店で楽しむこともモットーにしておられます。ある繁盛している創作居酒屋を訪れました。 しかし、さほど美味しい料理で…
新卒入社、転勤、転職で新しい職場に就くと、最初は苦労することが多いにあると思います。 職場にいる人たちにとって、自分という人間がどんな性格でどんな考え方でどんな能力の持ち主なのか、未知の存在だからです。つまり、信頼性がないのです。信頼されて…
3月20日(水)にEテレで「最後の講義『落語家 桂文枝』」という番組が放送されました。文枝さんが語るエピソードは、面白くて教訓になるものでした。 なかでも、医学部1年生の方の質問に対する文枝さんの経験談には驚きました。 質問の要点は次のとおり…
先日BS放送で、だいぶ前に収録された松竹新喜劇を鑑賞しました。喜劇役者で有名な藤山寛美さんが、意外にもセリフの中で「あのー」をよく使っておられることに気づきました。ところが、劇場にいるお客さんはそういうことには気づかないくらい楽しんでおら…
自己表現の態度にはアグレッシブ、ノンアサーティブ、アサーティブの三つのタイプがあると言われています。 第一のアグレッシブとは、自分の気持ちや意見を一方的に主張する攻撃的な自己表現で、良好な人間関係を築きにくい傾向にあります。 第二のノンアサ…
デール・カーネギーさんは著書「人を動かす」(創元社 文庫版 2016年)の中で、人の心をとらえるには、相手が深い関心を持っていることを話題にすべきだと説いています。 事例の一つとして、ボーイスカウトの仕事をしているエドワード・チャリフさんの手紙を…
ウォルト・ディズニー・カンパニー元CEOのロバート・アイガーさんの著書「ディズニーCEOが実践する10の原則」(早川書房 2020年)を拝読しました。アイガーさんの平社員時代からディズニーCEO時代に至るまでの数々のエピソードが散りばめられた著…
志賀内泰弘(しがない やすひろ)さんの著書「元気が出てくる『いい話』」(グラフ社 2004年)によると、著者は土砂降りの日に披露宴のスピーチを頼まれたそうです。スピーチは主賓から始まり、著者は最後の6番目に登場する順番になっています。 主賓のスピ…
ロバート・B・チャルディーニさんが、名著「影響力の武器 第二版」(誠信書房 2007年)*1の中で提唱しているものの一つに、一貫性があります。 一貫性の原理とは、自分の言葉、信念、態度、行為を一貫したものにしたい、あるいは、他人にそう見られたいとい…
返報性の原理とは、人から親切にしてもらったときに「同等のお返しをしないといけない」と感じる人間にとってごく自然な心理現象のことです。ロバート・B・チャルディーニさんの名著「影響力の武器 第二版」(誠信書房 2007年)*1に、この返報性について詳…
経営コンサルタントの堀紘一さんは、著書「突破力!」(PHPビジネス新書 2006年)の中で、「営業マンが取引先の社長の名刺をその会社の前で落としてしまい、それを見た社長に激怒された」というピンチに遭遇した場合の対処法を述べています。 営業として…
お酒に酔うと僕はつい朗らかになって、受け狙いで止めどなくしゃべりすぎる傾向があります。これは、人の話を聞かない一種の悪い酒癖でしょう。 普段は、「7つの習慣」(スティーブン・R・コヴィー著)という著書に記されている「理解してから理解される」…
会議や交渉の場で僕が常套手段としているのは、「大筋で同意を得られたら、細部は譲ってもよい」ということです。 制度改正やマニュアル制定を会議に諮ったことがありました。その際ほとんどのケースで、文章を修正したほうがよいとか、図表を付けたほうがよ…
サッカー選手の長谷部誠さんは著書「心を整える」(幻冬舎文庫 2014年)で、常に「フラットな目線」を保つべきだと述べています。 「フラットな目線」とは、「上から目線」でもなく「下から目線」でもありません。相手と対等な関係にあるコミュニケーション…
コンサルタントの室井俊男さんの著書「『できる上司』と『ダメ上司』の習慣」(明日香出版社 2013年)の中に、次のような習慣の違いが記されています。 できる上司は「伝わる」を重視し、ダメ上司は「伝える」を重視する。 「伝える」と「伝わる」は違うので…
養老孟司さんは著書「バカの壁」(新潮新書 2003年)の中で、自分から情報を遮断する壁が存在すると述べています。 北里大学薬学部の学生(当時、女子6割強・男子4割弱)に、ドキュメンタリー番組を見せたところ、著者はそう実感したとのです。イギリスの…
デザイナーの佐藤オオキさんは、著書「問題解決ラボ」(日経ビジネス人文庫 2020)の中で、「デメリットを信頼に変えていく伝え方のコツがある」と述べておられます。 それは、たとえ1%でもデメリットがあれば必ずオープンにするということ。 責任逃れや保…
ポストイットは貼ったり剥がしたりできる付箋のことですが、その用途にプラスアルファされた効果を説明します。 コピーライターの川上徹也さんは、著書「文章の鬼100則」(明日香出版社 2021年)の中で、サム・ヒューストン州立大学のランディ・ガーナー…
ブログを更新する間隔が開いてしまいましたが、僕自身は「気が抜けた」わけではありません。 「気が抜けたビール」とは、炭酸ガスという気体が抜けてしまったビールのことを言います。一般的に美味しいと思う人は少ないでしょう。 コピーライターの川上徹也…
田坂広志さんの著書「仕事の技法」(講談社現代新書 2016年)に記されている事例を参考にして説明します。 ある朝、重要で緊急かつ煩雑な仕事を遂行する必要が生じました。課長は、表情や雰囲気に厳しさをにじませながら、AさんとBさんを呼びました。 そし…
ハーバード大学では「交渉」を学問的にとらえて、ロースクールで交渉術を教えているそうです。齋藤孝さんと射手矢好雄(いてや よしお)さんの対談で綴られた著書「うまくいく人はいつも交渉上手」(講談社+α文庫 2014年)で、僕はそのことを知りました。 …
本には、情報や知識という高い価値があります。 全体最適の観点からいうと、本は買って読むべきです。 みんなが図書館で借りるようになると、図書館が超満員になってしまいます。また、本の著者だけでなく、出版社や印刷製本会社も経営が成り立たなくなって…