斎藤茂太著「この気くばりのツボ77」(知的生きかた文庫 2008年)によると、「要注意、『控えめすぎる』と傲慢になる」という気くばりのツボがあります。
この言葉を目にして、僕は大いに反省していることがあります。
以前、お葬式のお参りに、僕と妻は電車で行きました。
お葬式が終わり、車でお参りされた親戚の人が「駅までお送りしましょうか?」と言ってくださいました。
僕は「駅まで近いので、歩いて帰りますから、大丈夫です」と返答しました。
駅へ戻る道中に、妻が「どうしてご厚意を素直にお受けしなかったの? 私だったら、送ってもらうけど」と、僕に聞きました。
僕は「駅まで送ってもらうと、先方が回り道になるから。それに、駅に近いでしょ」と、先方に遠慮したことを妻に話しました
しかし、僕は反省しました。
「駅まで近い」という理由で、送ってくれるという先方のオファーを断りました。しかしながら、「駅まで遠い」と、たぶん僕は先方のお言葉に甘えたと思います。
自分の都合で、相手のオファーを断ったりお受けしたりするのは、僕の傲慢さの表れです。相手のご厚意に謙虚にならないといけないと反省しました。
同時に、「妻はやはり僕より一枚うわてだなあ」と、「我が家で一番頼りになるのは妻だな」と納得しました。