僕は、転勤や転職をしましたが、未だに僕に向いている仕事はわかりません。
新卒で入った会社は職種限定ではなかったため、どんな仕事に就くのか、心配でした。配置転換もたびたびあり、僕にやりおおせるのかと、いつも不安に思いました。ただただ熱意を込めて、その職務を遂行するだけでした。僕に向いた仕事とは必ずしも思えませんでしたが、経験を重ねるうちに上達しました。
「ジョハリの窓」に、自分は気づいていないが他者は知っている「盲点の窓」という側面があります。会社は、僕の気づいていない盲点を知っていたのでしょうか。
出口治明さんが著された「最後の講義 完全版」(主婦の友社 2021年)によると、次のように記されています。
歴史をみても、諦めるということはありのままの現実をそのまま受け入れるということだとわかります。それが、モチベーションの源になるような気がします。
出口さんは、「諦める」=「ありのままの現実をそのまま受け入れる」と考えています。出口さんの職歴から、サラリーマン→創業者→大学の学長という多彩な人生を歩んでおられるのがわかります。
「向き・不向き」を考えるよりも、まずは「ありのままの現実をそのまま受け入れる」ことが大切ではないでしょうか。
一見、自分に向いていないと思われる仕事に取組んでみると、意外に向いているということになるかもしれません。
僕の場合は、熱意を込めて取組んだ仕事が「向き・不向き」は別にして、「キャリア」と言える武器になりました。