P・F・ドラッカーさんは、根本的な資質として「真摯さ」(インテグリティ:integrity)を挙げています。
「真摯さ」という言葉は書くのも難しく、どういう意味なのかも難解です。私なりに、「ひたむきな態度」とか「一生懸命、真剣に取り組む態度」などと解釈しています。
ドラッカーさんは「マネジメント エッセンシャル版」(ダイヤモンド社 2001年)の中で、真摯さという資質を持つマネジャーの例示として次のように挙げています。
・多くの人を育てる。
・尊敬を集める。
・一流の仕事を要求し、自らにも要求する。
・基準を高く定め、それを守ることを期待する。
・何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。
・知的な能力の中で真摯さをいちばん評価する。
真摯さと同様、取組み方の姿勢を表す言葉として「熱意」があります。
松下幸之助さんは、「指導者の条件」(PHPビジネス新書松下幸之助ライブラリー 2014年)という本の中で、「熱意」について次のようなこと述べています。
なんとしてもこれをやりとげようという熱意が必要である。特に指導者は、知識なり、才能なりにおいては部下に劣ってもよいが、こと熱意に関しては誰にも負けてならない。
僕も、部下のほうが知識も仕事の技能も高い部署で管理職として勤務した経験があります。
今振り返ると、ひたむきさが足りなかったなあと思います。もっとひたむきに取り組めば、仲間たちに良い影響を与えてより高い成果の達成や人材の育成に充実感を得られたに違いないと思っています。