仕事力

心に響く自己啓発

悲観的な人でも仕事ができる?

東京オリンピックで、柔道男子73キロ級の大野将平選手は、「防衛的悲観主義」を掲げて試合に臨み、みごと大会2連覇を達成しました。このことは、2021年8月3日付 読売新聞オンラインWebコラム「五輪連続『金』の原動力、コロナ禍の『防衛的悲観主義』のススメ」に記されていました。

 

一般的に、悲観主義よりも楽観主義のほうが望ましいと考えられています。いわゆる「ポジティブシンキング」です。

これに対し、「防衛的悲観主義」はあまり馴染みがありませんが、アメリカの心理学者、ジュリー・K・レノム博士らが研究して提唱した言葉です。

防衛的悲観主義者は、過去に成果を上げているにも関わらず、今度はうまくいかないかもしれないと悲観的になるタイプです。最悪の結果を避けるために、あらゆる角度からベストを尽くして対策し、それが良い結果となります。不安が強いからこそ、用意周到になるわけです。

大野選手が金メダルを取ることができたのは、「どうせ自分には無理だ」という悲観主義ではなく、自分の弱点を徹底的に分析して練習に生かし、対策を万全にしたからなのです。

 

僕は「この仕事はやりおおせるだろうか」と、最初は悲観的になります。そして、万全とは言えないまでも準備をした上で、「後はなるようにしかならない」と考え、仕事に取りかかります。

 

稲盛和夫OFFICIAL SITE」によると、

楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する

という稲盛さんの名言が記されています。

・新しいことを成し遂げるには、まず超楽観的に夢と希望を持つことが大切だ。

・しかし、計画の段階では、起こりうるすべての問題を想定して、悲観的に対応策を練らねばならない。

・そして実行段階にあっては、楽観的に明るく堂々と遂行していく。

こうした趣旨のことが説明されていました。

 

楽観主義の名著もあって、マーティン・セリグマン著「オプティミストはなぜ成功するか」です。機会があれば、読んでみたいと思っています。

稲盛さんがおっしゃるような「アイデアは楽観的に、計画は悲観的に、実行は楽観的に」という考え方が現実的であるように、僕は思います。