「おひとりさま」や「草食系男子」などの言葉を世に広めた牛窪恵さんの著書「恋愛結婚の終焉」(光文社新書 2023年)を拝読しました。
20~30歳代の独身者に対して「これまでの恋人の人数」を調査した2022年内閣府白書によると、女性の4人に1人、男性の4割弱が恋人0人の状態でした。「恋人は要らない」「恋愛は面倒」と考える反面、多くの若者が「恋愛結婚」を希望しており、矛盾しています。
著者は、恋愛と結婚を切り離して考えるべきだと述べています。「結婚には恋愛が必要だ」という考え方から脱却して、「共創結婚」という概念を提案しています。この概念は、人々の多様性に配慮した上で、恋愛感情よりも「誰かと共に創りあげていきたい」と考えるカップルの結婚を意味します。
脳科学的には、恋愛感情は3年で冷めやすいそうです。カップルが長期間いっしょにすごせるカギは、「この人といると、安心できる」「信頼できる」など、穏やかに包まれていく「幸福感」のようです。
今の我が家でいうと、恋愛感情はないでしょう。「安心」「信頼」などの「幸福感」を妻に感じてもらっているかも自信がありません。結婚して40年いっしょに住んで、それが当たり前になっている程度でしょうか。これからも家族として続けられるよう、努力するとしか言いようがありません。僕は家事のことが昼あんどんですので、町会の仕事や掃除などできることをやるしかないと思っています。
「かっこいいから」「美しいから」「単純に好きだから」ではなく、結婚した先のことまで見据えて、お互いに話し合い相手の考え方を理解して、パートナーを決めるべきだというのが、僕の意見です。