仕事力

心に響く自己啓発

部下を叱る時は、どうすれば良いのでしょうか?

理性的と言われる「叱る」と、感情的と言われる「怒る」の違いを聞いたり、読んだりしました。

最近では、業務上の「指導」と、「パワハラ」の区別が問題とされています。問題を起こすと怖いので、叱れない上司が増えているとの情報にも接することがあります。

結論から言いますと、僕は部下を叱ったりしないことにしています。ただし、職務としての「指導」は、手を抜かずに実行しました。

たとえば、お昼の休憩時間を超過して、自席に戻って来た社員がいたと、しましょう。

僕なら、「細かいことだけど、ルールは守ってくださいね」という程度の指導をします。

これで是正できればいいのですが、再び休憩時間を超過したと、しましょう。

僕なら、「前にも一度ありましたね。ルールは守ってくださいね」と指導します。

これでも是正できず、3回目の違反があったと、しましょう。

僕なら、「就業規則に規定されています。次からよろしくお願いしますね」というような指導をします。事案によっては、他の社員にわからないように。そして、文書に記録し、上長に報告します。

その後も是正されないなら、就業規則に基づく懲戒処分を検討することになります。

 

ある時、外線の電話をなかなか取らない事務員がいました。僕は、電話を積極的に取るよう指導しました。

人の性格はそれぞれで、穏やかに話したつもりだったのですが、その事務員は「怒られた」と解釈したのか、落ち込んだ顔色になりました。

そこでもう一度、その事務員にわかってもらうよう指導しました。日頃の感謝、誠実な仕事ぶりの感謝を最初と最後に述べ、要求事項(指導)を真ん中にはさんで話しました。「サンドイッチ」みたいに。

その事務員は、笑顔で「わかりました」と答えてくれました。

 

トージーは甘いと、おっしゃる方々もいらっしゃるかもしれません。

僕は、厳しい口調で社員を叱り退職させてしまうなどの失敗を重ねて、どうしたら社員が成長してくれるのか、工夫してきました。

指導されたことをヒントにして、社員自身が自らの努力で成長してくれたらいいなあと。そういう期待を込めて指導して見てはいかがでしょうか。