仕事力

心に響く自己啓発

期待をかけると、かけられた人は変わるのでしょうか?

デール・カーネギー著「人を動かす」(創元社 文庫版 2016年)において、「期待をかける」という原則があります。その原則の冒頭。

最近まで立派な仕事をしてきた従業員の仕事ぶりが粗雑になってきた場合、どうすればよいか?

この従業員の上司は、叱るのではなく、以前の立派な仕事ぶりをほめ、現状を改めるよう腹を割って話し合いました。立派な仕事をするよう期待をかけられた従業員は、矯正され、しっかり働くようになったそうです。

堀公俊著「職場と仕事の法則図鑑」(日経文庫 2020年)によると、R・ローゼンタールさんが、教師が生徒に期待をかけることで成績が上がるという「ピグマリオン効果」を発見したそうです。

このピグマリオン効果は仕事の依頼をするときにも応用できるとし、堀さんは次のように述べています。

必要性(なぜやらなければいけないのか?)と有用性(やれば何が得られるのか?)を伝えるのは当たり前です。加えて、実現性(なぜ君ができると言えるのか?)を説けば、期待が伝わることで相手の意欲を高められます。熱を込めれば込めるほど。

そう言えば、妻は僕に「お父さんは仕事ができるから」と期待をかけてきました。おかげで、高齢者になっても僕は熱意を込めて働いたのかもしれません。

期待をかけると、人の意欲は高められる可能性が高いです。職場でも家庭でも実践してみましょう。